先日、電話で 「屋根の軒下の穴を塞いでほしい」 という連絡がありました。
「費用は、どれくらいでしょうか?」とも質問されましたが、見ないとわからないのでそのように伝えると
「あまり高いとお願いできないから」
「来てもらって頼まないと悪いから」
お困りのようですし、拝見するだけで費用は掛からない。
見積もり後に断っていただいてもかまわない。
といった内容を伝え、拝見に伺いました。
見ると軒裏のべニアが腐食し、剥がれ落ちている状況です。
剥がれている箇所は3か所ですが、
数か月でさらに広がる可能性がある状況。
「現在、この建物には住んでいない。売却の相談を不動産業者にしていて、売却決定後に解体をする予定があるので、簡易的な処置をして欲しい」
「ご近所さんのお話で、穴から鳥が出入りしていて近所に迷惑がかかるから」
売却を相談している不動産業者は、建築も行う会社ですがこの件は対応して頂けなかったそうです。
住まない家で、時期が未定とはいえ解体の予定がある
簡易で塞ぎたいという気持ちは良くわかります。
しかし、現在剥がれている3か所以外も剥がれる可能性が極めて高く
全体的に改修をしないと、いたちごっこのように工事をする事になってしまいます。
簡易にその部分だけを補修するにしても
職人2人+材料費+諸費用
その場で方法を考えてみましたが、ベストな方法にたどり着く事ができない為、少しお時間をいただく事にしました。
職人と写真や状況の説明をし、補修方法や作業時間など打ち合わせを行いました。
やっぱり、安易な施工方法は出来ない。
これが弊社の結論でした。
〇簡易な補修では数か月持たない可能性がある事
〇安心できる工事をすると費用がかなり掛かる事
〇解体予定の家に費用をかける事に対しての必要性について
などのお話をして、今回工事をする事は見送るという事になりました。
この事柄から色々な事を考えさせられました。
①住まなくなった家の維持管理ついて
②古い家で立地が良くない家の売却の難しさ
③住まないのに、解体すると固定資産税が高くなるため壊せないというジレンマ
④家の事を相談できる会社を探す事の難しさ
⑤家の定期的なメンテナンスの必要性
弊社は、新築工事だけでなく改修工事も行います。
人が健康診断を行うのと同じで、家も定期的な診断が必要です。
弊社で建てた家以外でも、診断は可能です。
長く安心する為にも、診断をお勧めします。