去る11月19日、数日前の天気予報では雨マークがついていましたが未明には雨も上がり上棟日和となりました。
さいたま市緑区三室 N様・I様邸はスキップフロアです。通常の2階建てに比べて、構造材が複雑になるため組み上げに時間がかかります。
まずは、1階の柱を建てます。
柱は全て同じではありません。長さや仕掛けの違いがあり、指定された場所に配置しなければならないのです。
指定された位置をいちいち図面を見ながら作業していたら作業効率が落ちてしまいますね。
そこで、在来工法では昔から使われている番付という方法があります。
X軸方向、Y軸方向にそれぞれ、いろはにほへと ①②③④⑤と通り名を付けます。
例えば、 柱に「ほ③」と印字があれば、ほ通りと③通りの交差点に建てるという事がわかります。
部材を見て、通りを数えれば場所がわかるので家の形がわからなくても大丈夫。
単純ですが、凄い知恵ですね。
次に1階の梁を組みます。もちろん梁にも印字があります。
重たい梁は、レッカー車を使います。カケヤ(大木槌)で叩いて入れるので、「コーン、コーン」と心地よい音が響きます。
1階の梁が終わると、2階の床下地をつくります。
厚み24mmもある合板を敷きつめ、75mmの釘で細かく留めていきます。
これは、剛床(ごうしょう)と呼ばれ、家の水平構面の強度を上げる働きがあります。
そして、さらに職人さんの足元が安定するため安全性も向上するという一石二鳥の工法なのです。
次に2階を組みます。
スキップフロアのため、土間床、1階、中2階、2階、2.5階、バルコニーと床のレベルが5層になりここまで来るのに想定通りですが時間がかかっています。
5層目の床まで完成し最後に小屋を組んで完成。
11月も後半に入り日も短くなってきましたが、なんとか日が沈む前に上棟する事ができました。
これから、3月まで工期を頂戴しております。無駄のない丁寧な仕事を心掛け作業に取り組んで参ります。
N様・I様 上棟おめでとうございます。