昨年に改修工事をさせていただいた、草加市M様邸で雨漏りの相談をいただきました。
押入天袋の壁から染み出ており、状況から考えて屋根からの可能性が極めて高いと考え、瓦屋さんに確認いただき熨斗(のし)瓦を積み替え、漆喰を入れ替えるという工事をする事になりました。
熨斗(のし)瓦とは、瓦の天辺にあたる部分です。
ちなみにこれも同じ漢字で熨斗(のし)ですね。
この熨斗瓦を支えている下地が泥という事をご存知ですか?
最近は違いますが、40年以上前の熨斗瓦の下地は泥で施工されています。
そして、熨斗瓦と平瓦の隙間を漆喰で埋めるという施工方法が昔から行われていました。
しかし、この中の泥が乾燥し、隙間が出来た時に漆喰にも亀裂が生じて雨漏れの原因になってしまうのです。
近年は、
熨斗瓦の下も全てこの材料を使い、その問題を解決しています。
漏れている可能性のある部分の熨斗瓦を外してみると水染みが確認できます。
この周辺を施工しました。
勾配を確認し、隙間の無いように施工します。
熨斗瓦を戻して、番線で縛り完了です。
今回、施工した部分は黒い色ですが、数日後には色が抜け施工していない白い部分と同系色になります。
9月上旬の台風の後に相談をいただき、施工をさせていただきました。
その後の日本全体に大きな災害をもたらした10月12日の台風でも、雨の侵入が確認できなかったので
一安心といったところです。